今日の大綱質疑で私が取り上げたのは、竹山市長が今年1月1日に発令した異例な人事です。市長選挙で後援会事務局長を務めた人物を、規則改正までして、堺市職員に採用したことは、「人事の私物化」ではないかと追及しました。そのような人事に納得できないことは、1月13日の臨時議会終了後、挨拶に来られた市長に伝え、翌日の
アクション日記に書きました。
臨時議会では質問の機会がなかったため、2月26日に人事部と当該職員の職場(市長公室長)に出向き、事実関係などの調査に着手。人事部からは、3月2日に経過を説明する文書の提供を受けました。また、上司である市長公室長には、現在の仕事内容について確認。各種資料を揃えた上で、本会議での議論に臨んだわけです。
市長は、「府職員時代の部下で、対外的な調整という役割を果たすのにふさわしい人物だ」と答弁しましたが、そんな言い訳が通用しない事実も突きつけました。
●経過説明文書での“ごまかし”
人事部から提供された経過説明の文書には、当該職員の役割は「府や近畿圏の政令市等も含めた広域的な連携や
国会議員、府会議員等との対外的調整」…と書かれています。ところが、採用決裁が行われた稟議書を確かめると、任用理由は「近隣の地方公共団体を含め、広域的な連携や
市議会、関係団体等をはじめとする対外的な調整」…とされていました。稟議書で「市議会、関係団体」が調整の対象とされている部分を、経過説明の文書では「国会議員、府会議員等」とする、あからさまな“すり替え”が行われているのです。
●実際にやっている仕事は、東京方面への情報発信?
また、市長公室長の説明によれば、当人は「週2回(火・金)出勤し、庁議(市の幹部会議)や行革推進本部会議への陪席のほか、東京事務所の活動を含めて関東方面への情報発信が弱いから、それを補う仕事をしてもらっている。どのような人たちと会っているかなどは、答えられる状況把握をしていない」…とのこと。人事部が採用の経過をごまかさなかければいけなかったのは、当の人物が稟議書の任用理由にある「市議会や関係団体などとの調整」という仕事をこなしていないからに違いありません。
●許されない…情実人事や人事の私物化
竹山市長は、選挙公約で「定年後再雇用職員の時間給を900円にする」「ボーナスは信賞必罰で増減する」「職員数をさらに削減する」など、人事面での厳しい政策を掲げました。そんな主張をする人が、身内を情実で採用してはいけません。選挙の論功行賞を職員人事に持ち込むような私物化は許されません。市長が選挙の際に最大のキャッチフレーズとした「市民目線」ではなく「自分目線」だ…と厳しく批判して、自省と是正を求めました。
●毎日放送がお昼のニュースで報道
なお、本会議での私の追及の様子は、お昼の
MBSニュースで報道されました。また今日は、私の質問の後に公明、民主、共産各党から都合4人の発言者があって大綱質疑は終了。来週から委員会での審議に移ります。