《2006.8.29〜31》
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8月29日(火)きょうの福岡は曇り空。午後からは激しい雷雨に見舞われました。
昨夜のうちに福岡入りし、午前中に福岡市議会を訪ねました。同市が2016年オリンピックの誘致をめざして東京都との間で激しい国内候補地争いをし明日には結論が出るという時期、市職員による飲酒運転事故が3人のかわいい子どもたちの命を奪ったニュースが全国に流れて、市役所全体が沈みこんでいるように感じました。
それはともあれ、私たちの視察目的は、議会運営と「議会活性化推進会議」についてです。議会の運営について言えば、昨日の広島市議会の場合でもそうですが、それぞれの議会の歴史や事情を反映した特徴があって、どの方法がいいかは一概に決められません。ただ、広島市議会でも福岡市議会でも、議会の「活性化」や「改革」についての取り組みが進んでいます。例えば、政務調査費の支出に関する領収証については、福岡市議会も今年度の交付分から提出、公開に踏み切っています。堺市議会の場合、「議会のあり方に関する調査特別委員会」で議論を重ねたものの、結論を得ないまま、この委員会そのものがなくなってしまいました。
余談ですが、「活性化推進会議」の様子や中間報告について説明して下さった議会事務局調査法制課の喜代実直一課長は、今年1月末にも、同市の政治倫理条例について調査に伺った際に色々とご教示をいただいた方です。その折のお礼を申し上げたところ、「きっといい条例を作られたのでしょうね…」と問われて、少々恥ずかしい言い訳をするはめになりました。
8月30日(水)激しい雷雨は、夜半すぎに、堺市でもみられました。
午前中、9月議会の会期などを協議する議会運営委員会が開かれました。午後からは、大都市行財政調査特別委員会で、まず、財政課長と税制課長から「大都市行財政の実態の即応する財源の拡充についての要望」(通称:白本要望)の説明を受けました。続く各委員の質問では、発言する委員会を間違っているのでは?…と思うようなものもありましたが、興味を持ったのは公明党委員の質問です。内容は、「予算を付ける政策決定の過程がよく分からない」というような趣旨で、質問者が最後に「答弁は要らない」と断って締めくくろうとしたのに、その意向に逆らって財政局長が立ち、「ご指摘のことは重々認識しており、今年から工夫をしている」と答えました。そこで、きょう発言の予定をしていなかった私が引き継いで、助役に問いました。「最大与党会派の議員でも『よく分からない』という事態を、市長・助役は認識していたのか?」…。きっと嫌な質問だったでしょうね。深く追及せず、「国保・介護保険・住民税…負担増三重奏、高齢者が悲鳴」という昨日の日経新聞記事を紹介しながら、税金を上げられた市民には、もっともっと政策選択の道筋が分からないのだ」とだめ押ししておきました。
ところできょうは、昼前に議会の控室で会派会議を行った後、夕方、私の事務所でも意見交換。それが終わってしばらくしたところに市役所の職員から電話があって、「ぜひ聞いてほしいことがある」とのこと。「9月議会が始まるまでに」とおっしゃるので、そのまま事務所に来ていただき、仕事熱心な職員の悩みと提案について1時間余り話し合いました。
8月31日(木)学校の夏休みも、いよいよきょうでお終い。子どものころは嫌な日でした。
6月の議会で指摘した、少人数教育の実施を目的とする加配教員にまつわる不正事件で、虚偽報告書を提出していた津久野中学と浅香山中学の当時の校長先生と面談しました。直接、現場調査に行って不正を発見する糸口となった若松台中学のケースとはやや異なる、複雑な校内事情がこの両校にはあったようにも感じられます。事件の背景にある教育現場のこと、深刻な事態をもたらせている社会事象や教育行政の問題点などを認識せずにこの種の問題を取り扱うのは、議員の仕事として適切であるとは、私は思っていません。