《2003.12.23〜24》
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12月23日(火) 気温も上がって、穏やかな日よりの休日となりました。
昨日の最終本会議では、イラクへの自衛隊派遣をめぐる意見書や、北朝鮮への経済制裁を求める意見書も議決しました。これらは、市議会が市民を代表して政府などに意見を伝えるもので、自衛隊派遣については「慎重な対応を求める意見書」として、自民、公明両党を含む全会一致での決議に協力しました。また、経済制裁については、拉致問題を解決するための現時点での適切な対応であるかどうかへの疑問や、この種の決議を推進する政治傾向についての危惧を抱き、賛成しませんでした。
(詳しくは、本会議で発言した「討論」をご覧下さい。)
そんな
討論内容や、美原町の「住民投票を実現する会」に寄せられた滋賀県
米原町長のメッセージをアップロードするなど、今日は、ホームページの更新作業に時間を割きました。また、事務所にはたくさんのボランティアの方々が来て下さって、発送準備の作業も相当にこなしていただきました。午後、仕事のめどがついたので剣道クラブの納会に参加。久しぶりの稽古で左脚を傷めてしまい、少々弱っています。
12月24日(水)「雨が雪に変わる」ことなど絶対ありえない、暖かいXマスイブです。
市議会本会議場で開かれた「堺市高石市消防組合議会」に、痛む左脚をかばいながら出席。不自由なからだで階段状の議場を歩いてみて、「ここにも手すりが必要だ」と実感しました。
さて、一昨日の一般質問でのやりとりを録音テープで聴いていて、不思議なことに気付きました。美原町の町議が「合併特例」を適用して堺市議となった場合の所要経費は、「1人当たり、年間約1,900万円」。任期延長(1年7か月)を含む「2年強の在任期間、18人分を合計すると6億9,504万円」になります。これは堺市議会の事務局が試算したもので、質問前日に事務局長が私に示した「答弁草稿」には、これらの数字がすべて、きちんと書き込まれていました。ところが、議場での答弁では後段部分が抜け落ちているのです。市当局内部での答弁調整の際、「そこまで言うな」と指示があったのでしょうか? あまりの額の大きさが議場に伝わるとまずい…と感じた、気の小さい最高幹部がきっといるのでしょうね。
もっとも、実際の議論では、「議場改造費の約4,000万円を加えて、7億数千万円が必要」と私が発言したので、隠匿の効果はありませんでした。それにしてもこの数字、財政危機に対応して堺市議会が5年かけて節減してきた議会経費=2億2,300万円の3.3倍にもなるのです。また、この一般質問で私が示した高石市議会の会議録には、次のような堺市議の“ボヤキ”が紹介されています。「今、私は美原のお話を堺市の議員さんに聞きました。もう無理難題言ってくるんやと、でもこれ受けな合併でけへんわと、仕方ないなとおっしゃっているんですよ」。
いったい、市町村合併は誰のために、何のためにするのでしょうか。「住民のための合併」や「合併による行政運営の効率化、財政削減」をうたうのなら、まず何よりも、議員身分の特権的取扱いをやめるべきでしょう。香川県の東かがわ市では、住民の怒りによって合併特例のうまい汁を吸っていた市議会が解散に追い込まれました。静岡市と清水市の合併では、議員報酬に格差を付けて、従前の両市の報酬額のままにしています。
実は美原町でも、住民運動のビラで「町議の収入が約3倍になる」との指摘がありました。これに対して、町議会議長が合併協議会でこんな大見得を切っています。「議員は、私は皆さんに申し上げているのは、合併と同時に失職するんだと、失職をするのをわかりながら、これだけみんなが合併について大きな関心事をもってやっていただいている…」。同議長は、住民たちのビラを「虚言虚報を用いた悪質な宣伝ビラ」と非難して、このセリフを発しました。協議が進んでいる編入合併の原則どおり、「編入される町の特別職は失職する」という道を選ばなければ、それこそ「虚言」を用いて無責任な住民批判をしたことになるのではありませんか。