地域活動再開の“ワケと決意”
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5.地域活動の再開をめざします
 私にとっての地方政治の原点である「堺市」で、とりあえず次のような地域活動を再開することにいたしました。
(1)ホームページの開設
 まず、このようなメッセージを皆さんにお伝えするため、「長谷川俊英ホームページ」を立ち上げました。とりあえずは、このホームページやEメール、お手紙、さらにはお電話やご面談などを通して、皆さんからのご意見を拝聴したいと考えています。
(2)事務所での相談活動の再開
 議員を辞めてからも、多くの方々からご相談を受けています。事務所は2000年夏に移転しましたが、ここでの相談活動を定例化(毎月曜日午後7時〜8時)することにしました。必要な方には、弁護士、税理士、司法書士、不動産鑑定士、一級建築士など友人の専門家を紹介させていただきます。
(3)住民基本台帳ネットワークシステムをめぐる運動
 自宅に郵便で届いた「住民票コード通知票」を返還するために市役所の支所を訪ねた際、毎日20〜30件のクレーム電話があることが分かりました。多くの市民がプライバシー侵害への不安を感じ、「横浜市ではネットへの接続の選択ができるのに、どうして堺市ではできないのか」など、疑問も感じています。何の議論もしない市議会に代わって、皆さんとともに行政当局に働きかける運動を始めたいと思っています。
(4)地域情報紙「こんにちは!」の再刊
 私たちの地域活動の出発点だった「こんにちは!」新聞は、その後多くの方々の手によって続けられていましたが、ここ1年余りストップしています。どのような形で発行するか、関係者の方々と相談しながら、その再刊をめざしたいと考えています。
6.「シニア政治組織」の構想
 私たち「60年安保世代」からもう少し若い「団塊の世代」に至る多くの人々が、日本経済の発展を支え、また政治の民主化(ときにはその逆行動)に努めてきました。そして、いま、職場の定年を迎えるなど、新たな活動の場を求めています。
 ここ数年、政治の場に普通の市民の感覚を届かせるために、女性や若者の参加の必要性を説き、都市政治研究所の活動などをとおして実現してきました。これからは、加えて「シニア世代の政治参加」が課題になっているのではないかと思います。彼らはみな、それぞれの仕事を通して、大きなキャリアを身に着けているはずです。その力を地方政治の場で活かすことで、市民感覚溢れる議会をつくりたい…と夢見てもいます。
 そう言えば、多くの政治理論を教えられた篠原一先生の著書には、「ウーマン・デモクラシー」とともに「シルバー・デモクラシー」の言葉がありました。もっとも、1994年のオランダ総選挙で合わせて7議席を得て注目された2つの“高齢者政党”が4年後の選挙では議席を失い、内部抗争によって力をなくしたという苦い経緯もあるようです。
 ともあれ、力と時間をたっぷり持っている“シニア・パワー”を活用して、日本の政治をほんとうに改革する新しい風を巻き起こしたいと思っています。少なくとも、地方政治の改革は、これを「小泉改革」や既成の政党に委ねるのではなく、私たち市民自らの手でやってみたいのです。
 そして私自身は、「構造改革」の名の下に、もしかしたら押しつぶされてしまうかもしれない弱い立場の人々の視点からも政治を見ることを忘れないでいたいと思います。また、人権や民主主義など、世の中の根幹に据えるべきテーマが軽んじられることがないように、終生、活動することを心がけたいと思っています。
(以  上)
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