《2023.10.8~9》
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昨深夜、解熱剤の効果があって爽快な気分で目覚めました。9月の議会でもしばしば引用した『現場に神宿る』を改めて読了。48年前の千日デパート火災事件をめぐって、テナント「松和会」の代理人を務めた中坊公平弁護士の闘いの記録です。建設省建築研究所の報告を盾に「建物が物理的、経済的に滅失した」とするオーナー側の主張を切り崩すため、現場でコンクリートや鉄筋の強度試験を実施。中坊さんを助ける若手弁護士たちの猛勉強で建研報告の誤りを発見するなど、弱者の側に立った弁護活動の様子は手に汗を握ります。
この本に最若手の弁護士として登場する金子武嗣弁護士に私が初めて会ったのは、議員になる前です。超マンモス校だった金岡中学校(現金岡北中)の部活中に生徒が死亡し、校長等の責任を追及する保護者側の弁護士として法廷に立っていた姿を、今でも鮮明に覚えています。その後、堺市議会の海外出張事件での弁護団に加わっていただき、長年の議員活動で様々なアドバイをいただいてきました。
10月8日(日)お昼過ぎから雨に。明日の市民オリンピックに影響は? 16.5℃~21.5℃。

堺市民オリンピックの開会式と屋外競技は、やはり中止となりました。準備に当たってこられた自治会関係者の皆さんには、さぞや力抜けされたことでしょう。
ところで、昨日の日記で紹介した「現場に神宿る」について、ノンフィクション作家の石川好さんとの対談『中坊公平という現場』(五月書房2002年刊)で、中坊さんは次のように述べています。
「現場に徹すればそこに神が見え、本質が見え、それにもとづいてものごとが解決していけると確信しました」。「それは、自分で現場に行って自分が体験して、自分が本質を見出すことなのだ、決してどこかに書いてあるという教科書はないわけです」。
これを受けて石川さんは、「いまの日本の社会の混乱は、たとえば政治でも教育でも、あるいは経営者もそうですけど、それぞれの分野のリーダーたちが中坊さんが体得されたような『現場』を知らなすぎるということ。それが日本という国のあるいは社会が衰退している大きな理由のひとつじゃないかと思うんです」と論評しています。「現場」に徹した議員活動を心がけています。

10月9日(月)明け方まで雨。その後もずっと、時折の雨が続きました。16.0℃~23.8℃。

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