健康福祉委員会で最初に議論したのは、「ペット等の遺体処理」。堺市ではかつて、動物指導センターやクリーンセンター南工場にあった「死犬猫炉」で火葬していたのですが、2013年に臨海センターが稼働した折、一般廃棄物と同じ炉で燃やすようになりました。
2017年に市民から、「家族同様の愛犬をゴミと一緒に燃やしたことが辛く、一生悲しみが消えない」とのご意見が届きました。すぐさま工場を視察したところ、あちこちにゴミ袋が引っかかったクレーンで炉に運んでいることも判明。同年12月の健康福祉委員会で、動物愛護の精神に反すると指摘しました。
●2020年から「動物専用炉」も選択できる制度に/翌年にあってはならない事故が発生
その後、市当局が対応を協議し、民間事業者の動物専用炉を活用する仕組みを採用。2020年6月から、希望する市民は手数料を支払って利用できるようになりました。利用状況を確かめると、約47%の方がこの仕組みによってペット火葬をされています。
ところが、昨年、市民から専用炉火葬の依頼があったのに、収集運搬を委託している業者のミスによって臨海工場でゴミと一緒に焼却するという事故が発生しました。依頼した市民からは厳しい抗議があったとのこと。担当課長らが謝罪し、手数料の返還はなんとかできたそうです。
その後、再発防止の措置をとったいうのですが、事故のことは1年以上伏せられたままでした。情報を得て、今日午前中の委員会で議論することになったのに、組織の長として市民に謝罪する立場にある環境局長の姿が見えません。「代わりに答弁する」という環境事業部長に対し、「あってはならない重大事案との認識に欠ける」と批判。健康福祉委員長に午後からの再議論を要請し、やっと出席した局長から謝罪のことばが聞かれました。しかし、課長が懸命に事態と向き合っている中、上司の責任意識の希薄さは組織的課題です。重ねて厳しく指摘しました。
なお、今日の大阪府の新型コロナウイルス新規感染者は2256人、亡くなられた方3人。堺市の新規感染者は279人(前週月曜の1.17倍)で、亡くなられた方は1人(70代)でした。