●部下に「職場のモラール」を説き、自身は勤務中に映画鑑賞
メールが届いた12月21日の翌日、市当局に調査を求めたところ、人事部にもすでに同様の通報があったようです。しかし、市の調査に対して、当該副理事は「家族を送り、映画館でトイレを借りただけ」と虚偽供述。2月2日になって、やっと映画鑑賞を認めたそうです。実は、私の手元には映画館でチケットらしい紙片を見ている当人の写真も届いていました。写真は12月15日の9時すぎに撮影されたもので、この日は「新解釈・三國志」の封切日。初上映に合わせて入場した模様ですから、「家族に誘われた」という言い訳さえ疑わしくなります。
在宅勤務後に提出する報告書には、午前3時間と午後1時間を「再任用等職員の勤務評価書の作成」に充てたと書かれていますが、3時間50分をサボったとして懲戒処分となりました。また、当人のこれまでの在宅勤務に関する報告書を調べたところ、職場の部下に対して「モラール」を説き、「管理職として責任と信念をもつ」などと記述した文書も作成していました。
●総務局長・健康福祉局長が謝罪答弁
所属職員を指導・監督する立場の管理職の服務上の不正は言語道断です。当人の上司は保健所長ですが、「コロナ対応で超多忙だった医療職の所長にその任を負わせるのは無理だったのではないか」とも指摘しました。答弁に立った総務局長と健康福祉局長はいずれも、「市民の信頼を損ねた」と謝罪。総務局長はテレワーク(在宅勤務)の制度改善と服務規律確保に取り組むと答え、健福局長も保健所長の事務管理を補完する体制の構築を約束しました。
●市町村職員に在宅勤務はなじむのか?
ところで、この副理事の別の日の在宅勤務の報告書に「JAFのWEB講習」や「議会傍聴」などの記載もありました。しかし、ほんとうに受講・傍聴をしたのかの確認はできません。何をしたかが分かるような報告書にすべきではないかと提言。また、「市民に寄り添うことが最大義務である基礎自治体に在宅勤務はなじむかとの疑問も湧いてくる」と述べ、市長の見解を求めました。
市長は、「住民に身近な基礎自治体として大幅なテレワークは難しいが、コロナ対応としてやりたいし、コロナ後も働き方改革として必要だ。試行実施1年が経過しようとしており、今般の情けない不祥事も含めて効果を検証したい。長谷川議員が示した報告のあり方、管理のあり方も検証した上で改善を図りたい」と答弁。また、「あってはならない不祥事については、市民の模範となるような行動をとるよう、改めて職員に通知する」と答えました。

《2021.2.26》
(2432)

※2月25日以前の日記は、前ページに掲載

2月26(金)明け方5時9.0℃、10時6.5℃、午後7℃代。雨のせいか奇妙な温度変化。

今日の大綱質疑で最初に示したのは、市職員と思える人から届いた義憤に溢れたメールです。
▼「このコロナ禍においては堺市も総力を上げ対応されていることと思います。そんな中、一部の職員の常識を疑うような行為があった事を耳に致しましたので、襟を正させるべく調査頂ければとメールさせていただく事にいたしました。堺市議会の健康福祉委員会が所管する保健所の副理事?がリモートワークに設定していた日、つまり自宅で仕事をしていなければならない日に映画館へ足を運んでいたという信じられない話を聞いたのです。このコロナ禍で最も対応を迫られている部署の管理職が仕事そっちのけで私用を優先していると言う由々しき状況に驚きを隠せません」

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