大綱質疑本会議の一日目は、議案質疑に7人、一般質問に4人、計11議員が立って活発な議論を展開。最後に発言した渕上猛志議員の「市民憲章見直し」の提案は、なかなか聞き応えがありました。明日は私の出番で、共産党に続いて2番目に登壇します。
大綱質疑本会議の二日目。私の出番は少し早まり、11時20分。テーマも一項目だけだったので、ゆっくりと議論することができました。
テーマは、「阿坂墓地における市有地の管理について」。11月30日の日記でお知らせしたように、10年前の総務財政委員会で指摘した事態がどのように改善されたかの点検です。
しかし、この10年間、有効な対処はほとんど行われていませんでした。このため、財政局長が「違法性を解消するための結論を出せず、進捗していないことを反省する」と答弁しました。
●未解決の大きな課題は3つ
阿坂墓地(北区北花田町4丁)を巡って10年前に指摘した問題点のうち、里道上に造成されていた5区画の墓地は、その年のうちに撤去。また、入口付近のアーケードも設置許可が出されて、不法状況が解消しています。しかし、解決せずに残された課題が3つあります。
①市有地に造られた79区画の墓地=1968年頃に1区画6万円程度で地上権を売却。
②里道北側部分の29区画=1980年頃に墓地管理委員会が募集・売却。水くみ場も設置。
※①②は、公有財産の不法占拠です。
③墓地の設置や拡張は、「墓地、埋葬に関する法律」に基づいて設置の許可が必要です。阿坂墓地内で、その許可があるのはおよそ3分の1程度。多くが不法な墓地となっています。
10年前の議論では、当時の担当局長や課長が、「違法状態の是正が最優先」、「関係部局と連携して適法状態を確保できるよう処理方法を検討する」、「今後、不法なことがないように、厳重・適正な管理に努める」と約束していたのです。
●市有地の地上権が転売される?
10年ぶりにこの問題を議論することになったのは、今年8月、ある市民の方から「市有地の墓地が転売されようとしているのではないか」との指摘があったからです。現場を見に行くと、上記①の市有地の墓石がなくなった区画に、「この墓地のお問い合わせは下記まで」と記し、連絡先の電話番号を示したプレートが設置されていました。調べてみると、当該墓地は今年5月に「改葬許可」の申請があって、墓地じまいとなっていることが判明。不法に売却された市有地の使用権がさらに転売されることなど、断じて許されるはずはありません。
●市当局は、「転売禁止を周知する」と答弁
私の指摘に対して市当局は、「墓地利用者に転売禁止を周知し、墓地管理委員会にもその旨を伝え、使用者への通知や掲示物の掲出などを検討する」と答弁。さすがに、「転売」だけは避けようとの意思を示しました。しかし、「不法占拠」や「違法墓地」の解消はどうするのか。その議論は、また明日の日記で報告することにします。