《2018.2.3.5》
(1985)

※3月4日以前の日記は、前ページに掲載

今日の大綱質疑で質したのは、北部地域整備事務所のアスベスト除去工事をめぐる情報隠蔽事件です。一昨年6月には、煙突にアスベスト材があるという、ごく初歩的知識を建築部職員が持ち合わせていなかったため、隣接する保育園にアスベストがれきを飛散させました。
今回は、そのアスベスト材を除去する工事で、測定業者から「まだ除去残しがある」と指摘されているのに、確認もしないで工事を完了させたのです。しかも、「除去残し」や、現場で「目視確認できるアスベストが検出された」との指摘など、担当職員にとって都合の悪い部分を「測定結果報告書」から削除するよう、元請け業者に指示していました。
●市民の情報公開請求で発覚
そんな、とんでもない情報隠しが、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の前代表・古川和子さん(堺市在住)が、情報公開請求で得た資料に疑問を抱いて明らかになったのです。
今日の質疑で、市当局は「測定業者と協議せずに削除したのは不適切だった」と認めました。
しかし、測定業者が会社印を押して提出した「測定結果報告書」を、作成者に断りもなく変造することは、刑法の私文書偽造罪に問われ可能性さえあります。財務省による森友関係の公文書改ざんが指摘されていますが、堺市では不都合な部分を削除して、公文書になることを妨げたのです。
●ピンぼけの市長答弁
そこで、「このような職員の行為は市民目線か」と竹山市長に質しました。市長は「除去工事の安全は確保できている。ただ、患者の会の皆さんへの対応は丁寧・慎重さを欠いており遺憾だ。職員がもっとコミュニケーションを高めるべきだ」と答弁。人間関係に問題があったという市長の認識は、議論の本質が見えていないと疑われます。
もっとも、その原因は、関係職員から正確な報告が上がっていないからに違いありません。予算委員会で改めて追及することを予告しました。

月5(月朝から雨になりましたが、最高気温は17.8℃。市議会議場で汗ばみました。

●代表監査委員は「当たり前のことができていない」と指摘
ところで、除去工事を請け負った業者には、すでに工事代金(約2300万円)が支払われています。「除去工事」を発注し、「除去残し」が指摘されているのに、その確認をせずに公金を支払う行為は妥当でしょうか。代表監査委員に見解を求めたら、「手続き上、ごく当たり前のことを当たり前にしていなかった可能性があると認識している。今後そんなことがないように注意して監察していきたい」と答弁。「しっかり監査をしていただきたい」と、要望しました。

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