昨日の健康福祉委員会で市長退席後、市民から届いた「家族同様に暮らした愛犬が亡くなり、市役所に依頼したらゴミと一緒に焼却され、今も自分を責め続けている」とのお便りに基づいて議論しました。
堺市でも、以前はクリーンセンター南工場(南区御池台)の「死犬猫炉」で、ゴミとは別に焼かれていました。ところが、2013年に臨海工場が開設されて以来、一般ゴミと同じ溶融炉で「処分」しています。
実は、この工場でも当初は別炉を作る予定だったのですが、CO²排出量の削減を理由に計画変更したそうです。ゴミピット(黄色扉)とは別に搬入口(右端)を設けているというのですが、溶融炉まで運ぶクレーンは共用です。現場を見に行くと、クレーンのあちこちに一般ゴミが付着していました。
府内の状況を調べると、42のうち24の自治体が動物専用炉を持っています。また、20政令市のうち15市に専用炉があり、札幌、名古屋、広島などの各市の炉は斎場に設置されて、「火葬」しているのです。
昨日の議論では、臨海工場の計画変更に当たって、動物センターとの協議もなく、「動物愛護」という視点が欠落していたことが明らかになりました。
最終本会議の議事運営を協議する議会運営委員会が開かれました。各会派から提出された決議や意見書についての賛否表明をする際、共産党市議団が「小林議員への辞職勧告決議は取り下げる」と発言しました。どうやら、「反対」を表明する会派が多いとみて、「否決」を避けたかったようです。しかし、私はもし仮に否決されるとしても提案すべきだったと考えています。
議会内に、「政務活動費の不正を許さない」と強い決意を持つ勢力があることを、当事者の小林議員に対してだけでなく、市民にも示す責任があるからです。また、炎天下でのリコール署名収集に献身的に携わった人々の多くも、きっとそれを望んでいるのではないでしょうか。提案すれば、一体誰が政務活動費の不正に甘く、市民の思いに背を向けたのかが明らかになりなります。この段階で取り下げたら、反対した議員が誰なのかも不明なままです。とは言え、残念ながら私一人では、提案権がありません。
●環境事業部などと協議の上、動物愛護の精神から見直しを!!
なお、専用炉を持たない大阪市では、死亡動物は専門業者に委託して処理しているとのこと。また、大阪市のホームページでは「ペットなどが死んだ場合の引き取り」という案内があるのに対して、堺市のホームページは「死んだ犬猫などの収集」と表記しており、これでは「ゴミ収集と同じ感覚か!」と言われてもしかたありません。
「動物愛護の精神からの改善を図るべきではないか」と質したところ、健康福祉局長が「現在の形になるには経緯があったと思う。しかし、動物愛護の精神や飼い主の思いへの配慮から、環境事業部など関連部局と協議したい」と答えました。