決算委員会での私の総括質疑は、午後3時15分から始まりました。前の質問者が2時45分に終わったので、休憩が早まったからです。
●市営石津鉄筋住宅のリノベーション工事と、西区のまちづくりや防災対策
持ち時間が13分(片道)しかないので、テーマは8月28日の建設分科会でも議論した西区にある市営石津鉄筋住宅のリノベーション工事に絞りました。分科会の折も、工事計画を作成に当たって「西区まちづくりビジョン」や「堺市住生活基本計画」に記載された「地域における住環境の向上」、「防災対策」などの課題が顧みられていないことを指摘したのですが、担当する住宅部の職員はいまひとつ理解しかねる様子でした。
しかし今日は、建築都市局長が「既存住宅の有効活用という視点に偏り、良好な住環境整備やまちづくりの基本方針についての検討が不十分だった」と認めました。また、出席を求めた西区長も、「私どもも関係部局への働きかけができなかった」と反省の弁を述べました。
最後に副市長の見解を求めたところ、建築・建設などを担当する田村副市長が、「ご指摘を受けて目を覚まされた。技術職公務員のトップとして庁内を引き締める」と答弁。また、総務・区役所など担当の中條副市長も、「局をまたがる事業は副市長が統括する立場にいる。今後、局を横断する事案には先頭に立って局間調整を進める」と答えました。
●討論では、「無責任・デマ宣伝」の維新を批判し、「竹山おさみマニフェスト」にも注文
総括質疑終了後の討論では、今議会での議論を振り返りながら、各会計決算を認定するにあたっての意見を述べました。
その一つは、健康福祉委員会で取り上げた大阪維新の会のチラシです。まず、事実に基づかない宣伝で市民の不満や不安を煽る編集方針や内容を厳しく指摘。なりふり構わずに政権奪取を試みる「デマゴギー政治」を批判しました。
二つ目は、竹山市長の親族企業が競争入札により市に物品納入したことを追及した維新議員の発言についてです。「根拠を示さずに難癖をつけるのは誤りだ」と、その発言をたしなめつつ、竹山市長には「公明性を立証するために政治倫理条例の改正が必要ではないか」と提案。堺市以後に制定された各地の条例の多くは、「政治倫理基準」や「親族企業の請負辞退」の条項を備え、疑いがある場合は倫理審査会(堺市では調査会)が調べることになっているのです。
三つ目は、市長選に向けて発表された「竹山おさみマニフェスト」への注文です。市長給与の5割カットは「バナナのたたき売り」と市民に映るし、職員人件費の2割カットも技術系職員の現場力が落ちる要素になっている可能性があり、慎重に扱ってほしい旨を伝えました。