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四国遍路ひとり歩き同行二人区切り打ち日記 (2005.2.11〜22)
2月16日(水) 国府町の旅館〜17番井戸寺〜地蔵院〜峰の薬師〜二軒屋
昨夜は、2日前の山越えの疲れが出てきたのか、8時から朝6時まで爆睡。酷使した筋肉の痛みも甚だしく、今朝はスプレー式の消炎剤を使いました。
ところで、老舗旅館の料理はなかなかのもの。たった一人の客にも丁寧なもてなしでした。もっとも、昨日再会した三重県の女性も素泊まりで同宿していて、井戸寺(写真上)にお詣りしていたら、後から追い付いて来ました。この若い女性は、88の札所のほかに別格20寺へのお詣りをめざしていて、きょうも先を急いでいます。
私の方は、明後日に予定している次の「遍路ころがし」に備えて、また足休め。徳島市内の地蔵院や峰の薬師など、札所に入らないお寺をゆっくり巡る予定なので、しばらく歩いて道を別にしました。途中で迷っていたら、散歩中のご夫婦が一緒に歩いて下さった上、ご自宅からいつまでも見送るなど、遍路には皆さんが優しいのです。
徳島市水道局の歴史的建物(写真下)の前などを通って、二軒屋駅前のビジネスホテルに宿泊。近くのコインランドリーで洗濯もしました。歩行距離はおよそ16.8q。
2月17日(木) 二軒屋〜18番恩山寺〜19番立江寺〜20番登山口の旅館
ホテルから立江寺までは、まったくの一人旅です。道ばたで靴を脱ぎ、パンをかじっている青年遍路に会ったので会釈。この青年には立江寺でまた出会ったのですが、その後別行動で、一人旅を続けました。
今夜の宿まで1時間半ほど手前にあたる登り坂を歩いているとき、道路沿いの建物から外を見ている男性(後で教えていただいたお名前=高田治さん)が手招きして、「休んでいきなさい」とすすめてくれます。お言葉に甘えてリュックを下ろすと、「コーヒーがいいか、お茶にしようか」…。ためらわずに、久しく口にしなかったコーヒーを注文。ご自分も飲んでいらした美味しいコーヒーをいただきました。しばらく歓談しているところへ先の青年が通りかかり、高田さんが呼び込みました。
高田さんの本業は裁断。仕事がひまになってからの尺八作りのことなどを聞きながら40分ほど話し込みました。ここから宿までは、青年との二人旅。彼は、名張市から来た大学生で20歳。春休みの挑戦だとか。到着した宿は、次の日の行程上、歩き遍路のほとんどが利用するようで、菅直人さんの色紙も飾ってありました。
同宿メンバーも多彩で、私のほか金沢、東京など各地からの男性が5人。それに、三重県の女性がこの宿も同じでした。歩行距離は22.6q。