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《2007.12.19〜20》
12月19日(水)チョウセンカエデが、色の変化を楽しませてくれます。
昨日の日記に書いた、指名停止業者との8億円随意契約のことと、政務調査費の領収書公開のニュースが、今朝の読売新聞でも報じられていました。読売の記事では、桐蔭横浜法科大学院の鈴木満教授が「指名停止中にもかかわらず、工事道路のために随意契約を結ぶというのは根拠が乏しい。入札の落札業者と清水建設が調整すれば済む話だ」とコメントしています。明日、午後1時から開かれる最終本会議では、このことについても意見を言うつもりで、「討論」の準備にかかりました。
12月20日(木)朝から夕方まで暖かい日でした。師走とは思えない一日です。
いよいよ、12月議会もきょうで閉会です。私は、これまで委員会で質問してきたことなどを踏まえ、3回演壇に立って、次のような「討論」(意見表明)をしました。
●常任委員会付託案件(市長が提案して、各委員会に審査が付託されていた議案)
@議長の報酬アップ、特別委員会正副委員長の報酬額新設には、反対する。
A堺市の道路管理責任を認めた大阪高裁判決(40万円支払い命令)に従わず、上告をした市長の専決処分は、他の交通事故の処理などと均衡を欠いており、承認しない。
B独禁法違反(談合)や水質汚濁法違反で指名停止が3重にかかっている清水建設鰍ノ、8億6千万もの工事を発注する随意契約は、指名停止制度をないがしろにするものであり、また、市当局がその事実をずっと隠蔽してきた経過も含めて、認めることができない。
※なお、これらの主張をする前提として、3年前、障害者給付金や難病患者見舞金を廃止して約束した「健康福祉プラザ」の建設が5年も先に延びるという、障害者の皆さんをだまし討ちにするような市政執行ぶりにも、厳しい注文を付けました。
※さらに、常軌を逸する随意契約の目的はシャープの工場建設への配慮とも推察されるが、「シャープが通れば道理がへこむ」式の市政執行を慎むように求めました。
●政務調査費の領収書公開を義務化するための条例改正案(きょう、議員提案した議案)
@何はともあれ、この条例改正を提案する全議員が、「透明性の確保」や「市民への説明責任」という共通認識を持って、改正案をまとめあげたことを喜びたい。
A議会運営委員会で確認された「使途基準の考え方」には、判例と整合しない部分などもあるので同意しない。今後、さらに検討を重ねるべきだ。
B条例改正にあたって、先の共通認識に基づいて制度運用を図ること、領収書コピーのマスキングを極力控えること、各会派が今年度分も公開するよう努力することを提案する。
※改正案は可決され、来年4月以降の交付分から、1円以上の領収書公開が実現します。
●議員の海外派遣中止を求める請願(「議員の海外視察を考える市民の会」が提出していたもの)
@公費で旅行をするのに、市民のアンケートにさえ答えないのは、説明責任を怠っている。従って、請願を採択し、今年度海外視察を中止すべきである。
A1992年の海外視察に参加した市民の方は、市民団体のシンポジウムに出席して、市議会の説明責任放棄を残念がっていた。また、自治連合協議会代表が「住民感情をまったく分かっていない」と批判しているように、大方の市民は今回の海外派遣決定に怒っている。
B派遣予定議員の中には、「エコノミー」を使うなど旅行経費の削減を提案している人もあるが、「提案が通らないなら参加しない」というくらいの気概をもって主張してもらいたい。
※結局、誰も反対意見を述べないまま「不採択」となりました。しかし、住民の方々による中止要求の署名運動や私の批判活動はずっと続くことも、この討論で宣言しておきました。