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《2022.6.7

※6月6日以前の日記は、前ページに掲載

6月7日(火)朝のうち晴れていましたが、昼前後に小雨の不安定さ。18.0℃~23.5℃。

大綱質疑本会議の二日目。私の質問はほぼ予測時刻から始まりました。最初に取り上げたのは、5月19日に産経新聞が報じた「体罰放置事件」です。
昨年12月末、市立中学校で野球部顧問の男性教員が生徒に対して行った暴力的指導について、保護者から学校に相談があり、1月早々に保護者説明会が開かれました。当該教員の行為や保護者説明会のことを校長から報告を受けた市教委の担当指導主事が、それを「体罰」と認識しないまま時が過ぎていました。5月になって産経記者から取材を受けた市教委がその事実を確認したという、なんともお粗末極まりない事件でした。

●「殴る・蹴る」でなければ「体罰」ではない?
市教委が作成したマニュアル『体罰根絶のために』には、体罰把握時の「迅速な報告」を校長に求めています。そこで、まず「校長から報告を受けた市教委が、組織的に情報共有できなかったのはなぜか」と質問。教育監の答弁は「校長からの報告内容が殴る・蹴るという暴力ではなく、体罰に当たらないと判断した」とのこと。文科省HPの体罰参考事例さえ見ていないようです。市教委担当者が現場教員と同レベルの不認識さは「信じられない」と批判しました。
●教育長は「教育委員会や学校現場にある積弊」と危機感
また、日渡教育長に対して、「この間の教育長の発言は客体化しすぎているのではないか」と質したところ、次のような答弁がありました。
「全国の小中高100万の教員のすべてが、『これは体罰』と認識すると信じている。当然、堺市の全教職員や事務局職員もそうだと思っている。しかし、この事件で『殴ったり蹴ったりしないのは体罰でない』と発言したことに危機を感じる。この職員も、必ず絶対これは体罰だと思ったはずだ。それを言えなかった、言わなかったことこそが、価値観、習慣 有形無形の教育委員会や学校現場にある積弊だと今回とくに感じた。そこに手を付けない限り、このようなことは絶対直らない。具体的な手法というより、根底から価値観を変えていく作業が必要なのかなと、今回改めて考えている」
日渡氏は、2011年に大津市で発生した「中2いじめ自殺事件」の後、当時の越直美市長の要請を受けて13年に同市の教育委員となり、19年には教育長に就任した人です。「積弊」と批判するような事態は、堺市教委だけのものでないと私には思えます。議論の最後に、「もっと現場を踏まえた対応をしてほしい」と注文しました。
なお、引き続いて議論した「JR百舌鳥駅前の観光施策」と「火災発生増加に対する課題」については、明日の日記で報告します。
■今日の新型コロナウイルス新規感染者
ところで、今日大阪府が発表した新型コロナウイルス新規感染者は1925人、亡くなられた方は6人。また、堺市の新規感染者は176人(前週火曜の1.22倍)で、亡くなられた方はありませんが、前週比の感染者数はまた増加しています。

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