堺市議会が「国と沖縄県との誠実な対話を求める意見書」を可決した日、「沖縄タイムス」の記者の取材がありました。右はその記事で、掲載された新聞は沖縄市在住のYさんが送ってくれたのですが、その際の手紙の一節をご紹介します。
「ご依頼の新聞と一緒に、それ以前のものも同封いたしました。現地の様子の記事もご参考になればと思います。県民投票も政府与党の思惑が見え隠れしてイライラします。沖縄の、私たちの思いを分かち合える方がいることに安心します。ありがとうございます。」
Yさんは桃山学院大学の卒業生で、私が担当していた司書講習事務室のアルバイトをしてもらった女性です。郷里に帰って学校図書館司書を定年まで勤め上げました。そのYさんが送ってくれた「沖縄タイムス」には、政府によって辺野古埋め立て工事が再開された日、県民の大きな怒りが渦巻いている様子が生々しく報じられています。
写真は、工事再開翌日の紙面で、上は1面と最終面を開いたもの。下は社会面の見開きで、私たちが目にする「本土」の新聞とは異なる強烈なインパクトのある報道です。
私が知る限り、Yさんは決して「政治的」な人ではありません。ごく普通の生活を送る沖縄の人々が、「沖縄の皆さんの心に寄り添い」と語る安倍首相の嘘を見抜き、県民の思いが踏みにじられていることを多くの国民に理解してほしいと願っているのです。
朝日新聞の高橋純子編集委員は、「舌先で転がされただけの『寄り添う』は、当事者の怒りや苦しみに向き合わないことをごまかす都合の良い言い訳になることもあれば、『寄り添ってもらっているのにわがままだ』と、攻撃の口実に転化するすることすらある」と書いています。(同紙2018.11.26)
そんな政権の狡猾さと横暴を暴き、沖縄に米軍基地を押しつけている現状に多くの国民が目を向けるようにしたいものです。