昨日の大綱質疑の2つ目のテーマは、昨年5月議会で提案した西高野街道の整備や誘客対策について、その進捗状況の確認です。
まず、出発点である大小路には竹内街道と並んで西高野街道の石柱と案内表示板が完成。また、竹内街道と分岐する堺区・榎元町の石柱を復元、設置場所を変えたために正確な方向指示ができていなかった中区・福田の石柱の修整も、昨年度末に出来上がっています。
さらに、文化観光局では、榎宝篋印塔の案内板移設を行ったほか、香川県さぬき市の「前山おへんろ交流サロン」に西高野街道の案内資料を置かせてもらっています。
●遅れていた「道案内表示」は今年度内に…
ところが、実際に歩いてみると道を迷いそうな箇所に設置を求めていた案内表示は、北区役所の歴史街道案内板整備事業に委ねられ、計画がまとまっただけでした。西高野街道を歩いて高野山へのお礼参りを試みる人たちがあるかもしれないのに、これでは極めて不親切です。
このことを建設局長に質すと、「スピード感がなく反省している。現在、お金をかけずできる方法で、街道の方向を矢印表示する案内看板を電柱などに巻き付けることを考えている。15〜20箇所程度を予定しており、今年度内のできるだけ早い時期に設置する」と答えました。
●百舌鳥古墳群の世界遺産登録めざすPRも…
昨年5月議会の議論で竹山市長は、「百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録が実現すれば、堺と高野山、2つの世界文化遺産を結ぶ街道となる」とも答えています。国内推薦が決まって、その言葉の現実化も見えてきました。
そこで、「西高野街道を訪ねてこられた人々へのお接待を通して、世界遺産登録に向けてのPRをしてはどうか」と提案。西高野街道の道筋に面する上下水道局の1階ロビーに「休憩所」を設け、災害用備蓄水を「お接待」することも考えられます。以前、「黄金の日々」の特製ラベルをまとわせたように、世界遺産登録をめざす百舌鳥古墳群をアピールする工夫もできるでしょう。
この提案に対して、上下水道局長は「5年期限の3年を経た備蓄水の利用は可能。歴史文化の機運醸成に我が局も寄与したい」と答えました。