《2016.9.28》
(1759)

※9月26日以前の日記は、前ページに掲載

月28また、終日の雨です。大谷二刀流が冴え、日本ハムのリーグ優勝決まる。

今日は、午前10時から最終本会議が開かれる予定でした。また、アスベストや土壌汚染でシリアスな議論を行った上、『知る沖縄戦』をめぐる緊急質問も重なって、もう発言することはあるまいと思っていたのに、30分遅れで始まった本会議で2度も登壇することになりました。
原因は、維新の会が提出した「地方議員年金制度の復活に反対する意見書」です。一昨日の議運で維新は、意見書の文案中、「自民党」を名指して批判する挑発的な言葉を削除する修正案を用意していました。ところが、会議中に「削除を撤回する」と表明。さらに今朝の本会議前、緊急に招集された議運で、また文案を訂正をしました。「以前は存在していた議員年金が廃止になった年を間違っていた」というお粗末さです。

●廃止された「年金」の復活めぐる全国議長会などの動き
地方議員の年金制度は、財政悪化によって2011年に廃止されました。ところが最近、自民党本部のプロジェクチームが年金復活を目指す動きをしており、全国都道府県議長会や市議会議長会などもその旨の決議をしました。維新の意見書の結論は、「議長会の決議・要望は許容できない。議員年金制度の復活に反対する」というもので、私もこれには異論ありません。
●大阪府議会自民党の見解と、名指し批判された反発
なお、大阪府議会の自民党は8月の記者会見で、都道府県議長会の決議に反対する方針を決めたと発表。「厳しい財政状況の自治体に新たな公費負担を生じさせる。白紙撤回を求めるべきだ」と指摘したそうです。堺市議会でも、維新の会が自民党への悪口部分を削除するなら意見書に賛成するとの意向があって、26日議運に示された文案修正となった模様です。ところが、議運当日の自民党委員の発言が不明確で、維新の会は修正を撤回して元に戻しました。
●意見書の採択めぐり、「継続審査」の動議を提出
維新の会の意見書は、「年金制度の復活反対」を堺市議会の意思として政府など関係機関に伝えるものです。自民党も賛成なら「可決」の道が開けます。そこで私は、この議案を継続審査とし、今一度各会派が議論を交わして議会多数が賛成できるものにすべきだと、動議を提出。その趣旨説明のために一度目の登壇をしました。しかし、私の動議に賛成したのは共産党議員だけで、他会派のすべての議員が反対したため、動議は否決となりました。
●「否決させたかった」維新、「否決したかった」公明・ソレイユ堺・自民
なお、共産党以外の会派が動議に反対した訳は、その後の「討論」の発言で明確になりました。
最初に意見表明した公明党は、「議員年金は必要」と明言。続くソレイユ堺も、「地方議員の人材確保のために年金制度はあるべきだ」と主張。要するに、「復活反対」を否決したかったのです。ただ、自民党が同趣旨の発言をしながら、「新たな公費負担が生じることは確かだ。国民・住民の理解を得ながら結論を探る」と付言したことは傾聴に値します。
●検討すべきは「年金」だけか?…諸外国の議員の処遇を紹介
最後に、予定していなかった討論で演壇に立った私は、「結局、維新も否決させるのが目的だった」と批判。議会基本条例が、「会派間で調整を行い、議会における合意形成に努める」と会派の義務を定めていることを思い出してほしいと述べました。そして、アメリカ、ドイツ、スイス、イギリス、フランス、韓国の地方議員の処遇が日本の地方議員よりもはるかに低いことを紹介。議員の専業化という現状を見直す必要もあると主張しました。さらに、今、富山市議会など全国各地でまたまた政務活動費をめぐる不正が明らかになっている折、議員年金の復活は納税者の理解を得られず、この点においてだけは維新の意見書に賛成する旨を表明したのです。

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